家族の誰かがコロナに感染したとき──
たとえ介護される本人が元気でも、デイサービスの利用は一定期間ストップしてしまいます。
私も、息子が感染したことで母の通所が突然中止となり、戸惑いと不安の中で数日を過ごしました。
今回は、息子がコロナに感染したことで、母がデイサービスに行けなくなったときの出来事を振り返ります。
突然の「在宅介護モード」に切り替わった数日間の混乱と工夫、そして今だからこそ感じることをお話しします。
🏠 息子の発熱と、嫌な予感
ようやく母がデイサービスに慣れ、週4回通えるようになった頃のことです。
その日は土曜日。
私は会社が休みで、母はいつものように朝8時半にお迎えの車に乗って出かけていきました。
「午前中に掃除を済ませて、午後は久しぶりに自分時間を楽しもう」
そう決めていた、ほんのつかの間の穏やかな朝でした。
ところが、息子が「ちょっと熱っぽい」と言って起きてきました。
喉も痛いと言うので、嫌な予感が走ります。
とにかく近所の内科に行き、検査を受けると結果は「陽性」。
やっぱり……。
予感的中でした。
📞 デイサービスへの連絡と、まさかの“即日帰宅”

どうしよう……。
母は今頃デイサービスで楽しく過ごしているはず。
でも、このまま黙っているわけにはいきません。
急いでデイサービスに電話して、事情を説明しました。
職員さんは「家族が感染した場合の対応を確認して、折り返しご連絡します」と丁寧に対応してくださり、10分ほどで再び電話がかかってきました。
「お母さまは検査の結果“陰性”でしたが、同居家族が感染した場合は、念のため4日間の利用休止となります。いまからお家にお送りいたしますね。」
──そうなるよね。
他の利用者さんを思えば当然のこと。
でも正直、ほんの少しだけ“残念”な気持ちもありました。
母は朝8時半に出かけたばかりでしたが、10時には職員さんに送られて家に戻ってきました。
まだお昼ごはんも食べていないのに帰宅したことが不思議でたまらない様子で、
「なんで帰ってきたの?」と何度も尋ねてきました。
😷 突然始まった“家庭内隔離生活”

そこからは目が回るような忙しさでした。
息子は2階の自室で隔離。
母と私と娘は1階で過ごすことにしました。
息子の食事は私が運び、食器はすぐに洗い、タオル類も別に洗濯。
お風呂は私たち3人が入ったあと、最後に息子。
そのあとすぐに風呂掃除──。
とにかく、母に感染しないように神経を使いました。
「2階には行かないでね」と何度も伝えても、少し経つと忘れて上がろうとする母。
そのたびに声をかけて止める日々でした。
……まさに“行動チェック係”です(笑)
私は職場に事情を話して、リモート勤務に切り替えてもらいました。
🕰 デイサービスに行けない日々と、母の戸惑い

テレビを見ていても、つまらないのかすぐにうたた寝していました。
散歩でも行けるといいのだけれど、やはり家族が感染しているので外出は自粛。
母は何度も「ちょっと散歩に行ってくる」と出かけようとしましたが、
いろいろ気を逸らして、なんとか家で過ごすように仕向けました。
そんな母ですが、運動不足でお腹がすかないかな?と思っていたら・・・
ごはんは3食しっかり完食🍚
「これだけ食欲があれば大丈夫だね、母さん」と笑いながら話したのを覚えています。
思い返すと、あの期間は頭も体も、いつもの2倍は働いていたように思います。
介護、看病、家事、仕事──全部が重なって、息つく間もありませんでした。
今思えば、家族が感染したときは「本人が感染していなくてもデイサービスは数日間休みになる」というルールを、あらかじめ確認しておけばよかったな・・・と思います。
事前に知っておくと、心の準備が出来て少しは受け止め方が違っていたかもしれません。
🌱 もしあのとき、イチロウのようなサービスがあったら
先日、介護サービスの「イチロウ」について記事を書いていたとき、
ふとこの時の大変さを思い出しました。
あの時、もし「イチロウ」のように、
一日だけでも来てくれる介護・家事支援サービスが気軽に頼めていたら──
少しでも休息の時間がとれたかもしれません。
もっとこうしたサービスが、必要なときに気軽に利用できる社会になれば、
介護をしている家族がどれほど救われるだろう──そう感じました。
一日単位で頼めるサービスを知っておくだけでも、心の余裕が違うと思います。
詳しくはこちらの記事でも紹介しています👇
▶【体験談と口コミ】在宅介護を支える「イチロウ」
🌸 おわりに
感染が広がる時期は、誰にとっても不安がつきまとうもの。
当時は「一体、この先どうなるんだろう」と心穏やかではありませんでした。
それでも、日常の中で小さな笑いや安心を見つけることで、心は少し軽くなります。
母の「食欲がある」という小さな安心が、私の支えになりました。
そして今回の経験から、家族が感染したときのルールや対応について
あらかじめ確認しておくことの大切さを実感しました。
同時に、介護のある暮らしでは「すべてを自分で抱え込まないこと」も大切だと感じます。
今振り返ると、もう少し人に頼ったり、相談したりしてもよかったのかもしれません。
イチロウのように、一時的でも支えてくれるサービスがあるという安心を、
もっと早く知っていれば、あの数日間は少し違っていたかもしれません。
同じように悩んでいる方にとって、この体験が少しでもヒントになれば嬉しいです。🍀
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