在宅介護をしていると、
「介護保険でどこまで助けてもらえるんだろう?」
「必要なサポートが足りない時は、どうすればいいの?」
そんな疑問や不安がふいに浮かぶことがあります。
実際、介護保険だけではカバーしきれない場面が多く、
必要な支援を十分に受けられないまま頑張り続けてしまう人も少なくありません。
私も認知症の母を在宅で介護していた5年間、
デイサービス拒否やショートステイの予約難に直面し、
「制度だけでは限界がある」と痛感した一人です。
この記事では、介護保険でできること・できないこと、
そして保険外サービスの種類や特徴、使い分けのポイントを
専門用語をできるだけやさしく整理してお伝えします。
この記事を読むことで、
- どこまでを介護保険に任せるべきか
- どこから保険外サービスを取り入れるとラクになるか
- 在宅介護の負担をどう軽くできるか
が具体的にイメージしやすくなります。
「何をどう頼ればいいか」がはっきりすると、介護はぐっと続けやすくなります。
まずは気になるところだけでも、ゆっくり読み進めてみてください。
この記事が、在宅介護で悩む方の力になりますように・・・。
1. そもそも「介護保険」とは?
介護保険は、
「介護が必要になったときに、だれでも安心してサービスを利用できるように」
国がつくった社会保障制度です。
- 40歳になると全国民が加入
- 必要になったときは市区町村に申請
- “要介護度”が決まると、1〜3割の自己負担でサービスを利用できる
- ケアマネさんが、必要なサービスを一緒に考えてくれる
という仕組みになっています。
ただし、利用には細かな決まりがあり、
「どんな支援が対象になるの?」という点は分かりにくいと感じる人が多い制度でもあります。
この記事では、その“分かりづらさ”をできるだけなくすために、
やさしい言葉で整理してお伝えしていきますね。
2. 結論:介護保険だけで在宅介護を続けるのは難しい
在宅介護を続けていくうえで、
介護保険サービスは“生活を支える土台”としてとても心強い存在です。
訪問介護・デイサービス・ショートステイなど、
日々の介護を支えてくれる仕組みがそろっています。
ただし介護保険には、
「できること」「できないこと」が決まっているため、
在宅介護で起こるすべての困りごとに対応できるわけではありません。
とくに認知症の在宅介護では、
- 通院や外出の付き添い
- 家事や買い物など生活の細かい部分
- 仕事中の見守り
- 予測のつかない行動
こうした “日常のちょっとした困りごと” の多くが介護保険の対象外です。
そのため、介護が続くほど、
制度の枠ではどうしても補いきれない部分が出てきます。
とはいえ、保険外サービスは料金が高めなので、
「最初から併用する」のが正解というわけではありません。
実際には、
- “いざというとき”に備えて、
- 保険外サービスに登録だけしておく
このスタンスが心の負担を大きく減らしてくれます。
登録しておくだけで、
「もう限界…」という時にすぐ助けを呼べる。
その“逃げ道がある安心感”が、在宅介護を続ける力になります。
この記事では、
介護保険でカバーできる部分と、
保険外サービスに頼れる部分を分かりやすく整理しながら、
「最初から無理に使わなくてもいい、現実的な使い方」まで丁寧にお伝えします。
3. 介護保険サービスの全体像:できること・できないこと
在宅介護で利用できる公的サービスの中心が「介護保険」です。
ただし、“どこまで利用できるのか” は意外と知られていません。
介護保険には明確なルールがあり、
「どこまでヘルパーさんにお願いできるのか?」は特に誤解されやすいポイントです。
実際、ここを正しく理解していないと、思わぬ行き違いが起きることもあります。
まずは、介護保険の基本的な仕組みと、できること・できないことをわかりやすく整理します。
3-1 介護保険の目的としくみ
介護保険は、
「なるべく自宅で自立した生活を続けられるように支える」
という目的でつくられた制度です。
そのため、仕組みには次の4つの特徴があります。
- 要介護認定
市区町村の調査で要介護度が決まり、介護度によって使えるサービス量が変わる。 - 1〜3割負担
収入に応じて自己負担が決まり、費用が大幅に軽減される。 - ケアマネジャーの存在
専門家がケアプランを作成し、必要なサービスを調整してくれる。 - “自立支援”が基本方針
家族の家事代行や付き添いなど、生活全般を丸ごとサポートする目的ではない。
こうしたしくみのため、
“できる支援” と “できない支援” が最初から明確に決まっています。
3-2 介護保険でできる主なサービス
介護保険を使うと、次のようなサービスを受けられます。
- 訪問介護(ヘルパー)
身体介護・簡単な生活援助(掃除・調理など) - デイサービス
食事・入浴・レクリエーション・見守り・機能訓練 - 訪問看護
医師の指示のもとでの医療的ケア(服薬管理、傷の処置など) - ショートステイ
1泊から利用できる介護付きの宿泊サービス - 福祉用具レンタル
手すり・歩行器・ベッドなど、生活を支える用具のレンタル
どれも在宅介護の負担を大きく減らしてくれる、大事なサポートです。
3-3 介護保険でできないこと
一方で、次のような支援は制度上「できない」と決まっています。
- 家族全員分の家事(洗濯・食事作り・掃除など)
- 大掃除・粗大ごみ出し・草むしり
- 通院の付き添い(待ち時間を含む長時間の同行)
- 趣味や買い物など“生活の楽しみ”への外出同行
- 外出中の見守り・夜間の見守り
- 認知症による不安行動の見守り
- 医療行為(インスリン注射・褥瘡処置など)
- 家族の代わりにできる雑務全般
- 長時間の付き添い・マンツーマンの見守り
こうした“ちょっとした困りごと”こそ、在宅介護では頻繁に起きやすい部分です。
3-4 えくぼの体験:制度の“限界”を痛感した瞬間
私自身も、母の在宅介護で次のような場面にぶつかりました。
- デイサービスを拒否され、ケアマネさんに「時期が早かった」と一言で片付けられた
- ショートステイの利用にはお試し利用が必要で、必要な時にすぐに利用できなかった
- 地域包括支援センター長との温度差があり、介護認定までのハードルが高く感じられた
介護保険はとてもありがたい制度ですが、
制度だけでは対応できない部分を補う仕組みが必要になることを実感しました。
4. 介護者が「同居」か「別居」かで受けられるサービスは大きく変わる

介護保険サービスは、
同じ内容に見えても 「同居しているか」「別居しているか」 で受けられる支援が大きく変わります。
とくに影響が大きいのが、訪問介護(生活援助)の範囲です。
介護者の生活スタイルだけでなく、
“同居か別居か” というだけで、できること・できないことの線引きが変わってしまいます。
4-1 同居の場合に制限されるサービス

同居している家族がいる場合、
介護保険の生活援助は「家族ができる」と判断されやすく、利用できる範囲が大きく制限されます。
そのため、同居介護では“頼みたいのに頼めない”場面が起こりやすくなります。
● 家族全員分の食事作り
家族が同居している場合は「家事分担ができる」と判断され、対象外となります。
● 家族分の洗濯
本人以外の家族の衣類の洗濯は、介護保険では利用できません。
● 家族全員の掃除
家族が使うスペースの掃除は家事扱いとされ、支援の対象外です。
● 買い物代行(家族が含まれると不可)
利用者本人のための買い物に限定されます。
● ゴミ出し
家庭全体の家事と見なされるため、支援対象には含まれません。
● こまごました家事全般
生活援助の基準に当てはまらない家事は対応してもらえません。
● 通院付き添い(長時間の同行)
移動介助には細かな制限があり、長時間の付き添いは難しいです。
【まとめ】
同居では、介護保険だけでは補えない部分が出やすく、
必要な支援と制度でできることのギャップ” が生まれやすくなります。
このため、家事や外出支援などは、保険外サービスを組み合わせると負担を減らしやすくなります。
4-2 別居の場合に受けられるサービスが広がる

別居介護では、家族がその場にいないため、
ヘルパーによる生活援助の対象が広がります。
● 掃除
本人が暮らすスペースであれば、必要に応じて掃除をお願いできます。
● 洗濯
利用者本人の衣類であれば、基本的に対応してもらえます。
● 調理
食事作りが必要な場合、調理のサポートが受けられます。
● 買い物代行
生活に必要な買い物は、柔軟に支援してもらえることが多いです。
● ゴミ出し
日常的なゴミ出しは「生活に必要な行為」と判断され対応されやすいです。
● 日常生活に必要な家事
利用者本人の生活維持に必要な内容であれば、幅広く支援の対象になります。
【別居でも利用できないもの】
- 通院付き添い(待ち時間を含む長時間の同行)
- 趣味・娯楽の外出同行
- 夜間見守り
- 医療行為
【まとめ】
「高齢者本人の生活に必要」と判断されれば、
別居介護では掃除・調理・洗濯・買い物など、
日常生活の支援がかなり柔軟に受けられるのが特徴です。
ただし、長時間の通院付き添いや夜間見守りなどは、別居でも保険の対象外となります。
4-3 同居・別居の線引きが在宅介護の負担に直結する
「同居だから頼めない」
「別居なら生活援助が入る」
この線引きがあることで、
同居の家族はどうしても負担が偏りやすくなります。
私のように家族が同居している方は、
「ヘルパーさんにやってほしいことが制度では頼めない」
という場面にぶつかることが多いはずです。
これが、
“介護保険だけだとどうしても限界が出てしまう理由の一つ” です。
だからこそ、
介護保険でカバーできない部分を、どう補うかを知っておくことがとても大切になります。
4-4 同居・別居それぞれに向いている保険外サービス
介護保険では “同居だから頼めない” “別居だから生活援助は広く入る” という違いがあるため、
必要になるサポートは家庭によって大きく変わります。
ここでは、同居介護・別居介護それぞれで使いやすい保険外サービスを分かりやすく整理します。

同居介護では、介護保険の生活援助が制限されるため、
「家事」「見守り」「短時間の付き添い」のサポートが必要になりやすいです
● 家事代行(掃除・洗濯・調理)
介護保険では頼めない範囲までお願いできて、家族の家事負担を大きく減らしてくれます。
● 認知症ケアを含む見守りサービス
「話し相手」「安心のための見守り」「散歩の付き添い」など、柔らかいケアが可能です。
短時間の利用でも気持ちがかなりラクになります。
● スポット訪問・付き添いサービス
「買い物に付き添ってほしい」「受診の短時間だけ見守りがほしい」など、
“必要なときだけ呼べる柔軟さ” が大きな魅力です。
【まとめ】
同居家庭では、介護保険で頼みにくい家事や見守りを補うため、
保険外サービスの柔軟さがとても役立ちます。

別居介護で負担が大きいのは、「通院」「見守り」「生活の細かい支援」です。
次のような保険外サービスが特に相性が良いです。
● 通院付き添い・外出同行
診察に立ち会って、その内容を家族に伝えてくれるサービスです。
ただし、医療情報の扱いによっては詳しく伝えられないケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。
● 買い物・ゴミ出しなど生活支援
高齢者本人の生活に必要な範囲であれば介護保険でも利用できますが、
“家の状況によっては対応外” になる場合もあるため、保険外の柔軟さが役立ちます。
● 安否確認・見守りサービス
カメラやセンサーによる見守りだけでなく、訪問して顔を見てくれるタイプもあり、安心感が大きいサービスです。
● 緊急駆けつけサービス
別居で「すぐに行けない」不安を減らしてくれる、“お守り”のような存在です。
【まとめ】
別居介護では、通院付き添いや生活支援、見守りなど、
“距離があるからこそ難しい部分”を補ってくれる保険外サービスが特に役立ちます。
4-5 まとめ:同じ保険外サービスでも、必要性は家庭ごとに違う
同じサービスでも、以下のような状況で必要な支援は全く違ってきます。
- 親と同居しているか
- 遠方から見守っているか
- 一人で介護しているか
- 仕事との両立が必要か
介護保険の制限を理解したうえで、
自分の家庭に不足している部分を補うピンポイント利用をしていくことが、
在宅介護を続ける大きな助けになります。
5. 保険外サービス(自費)の特徴と強み
介護保険だけでは補いきれない部分を支えてくれるのが、
保険外サービス(自費サービス)です。
「料金が高いのでは?」
「どんなことまでお願いできるの?」
そんな不安がある方も多いと思いますが、
保険外サービスには “介護保険にはない強み” がいくつもあります。
ここでは、その特徴をわかりやすくまとめていきます。
5-1 保険外サービスとは?
保険外サービスとは、
介護保険の範囲外で提供される有料のサポートのことです。
たとえば──
- 家事代行(掃除・洗濯・調理)
- 買い物代行
- 通院付き添い・外出同行
- 認知症の見守り
- 夜間の見守り
- 話し相手
- 安否確認
- 短時間のスポット訪問
など、介護保険では対応できない部分を、自由度の高い形でサポートしてくれます。
「介護保険の“できない部分”を補うためのサービス」と考えると分かりやすいです。
5-2 最大の強みは「柔軟性」と「自由度」
保険外サービスのいちばんの魅力は、
“必要なことを、必要な時間だけお願いできる” という柔軟さです。
◎依頼内容を細かく指定できる
「通院の付き添いだけ」
「夕方の1時間だけ見守りしてほしい」
「一緒に買い物に行ってほしい」
など、介護保険では難しい内容も相談できることが多いです。
◎時間の自由度が高い
30分からお願いできるところもあれば、
1時間〜、2時間〜と決まっているところもあります。
※事業者によって最小利用時間は異なります。
事前に確認しておくと、
“必要なときに必要な分だけ”頼みやすくなり、家族の負担を大きく減らしてくれます。
◎認知症ケアに相性が良い
介護保険では難しい「話し相手」「安心のための見守り」「不安のケア」など、
“本当に必要なのに制度では頼めない支援” に対応しやすいのが大きな強みです。
5-3 料金の考え方(高い?それとも効率的?)
保険外サービスは、介護保険より料金は高めです。
しかし、高いからこそ 「必要な時だけ」「短時間だけ」 使える柔軟性があります。
- 1時間3,000〜6,000円
- 通院付き添いは5,000〜10,000円ほど
- 見守りや話し相手も30分〜相談可
※事業者によって料金差あり
とはいえ、“心が限界になる前のスポット利用” は、
介護離職やメンタル崩壊を防ぐことにつながり、
結果的に効率的な選択になる場合もあります。
あくまで
「毎週使う」のではなく、「必要な時に助けてもらう」
というスタンスが現実的です。
5-4 「登録だけしておく」という使い方が、いちばん安心につながる
保険外サービスは、いきなり使うのではなく、
- “お守りとして登録しておく”
- いざというときにすぐ呼べる状態にしておく
という使い方が、在宅介護を続ける上でとても意味を持ちます。
登録しておくだけでも、
「もう限界…」という時に逃げ道ができ、
心の負担がスッと軽くなります。
▼ 保険外サービスの具体例と比較はこちら
💠 クラウドケアの口コミ・評判まとめ
👉 https://ekuboblog1213.com/crowdcare-review/
💠 イチロウの口コミ・評判まとめ
👉 https://ekuboblog1213.com/ichirou-review/
💠 【比較】クラウドケア vs イチロウ:どっちが良い?
👉 https://ekuboblog1213.com/ichirou-cloudcare-comparison/
6. 介護保険 vs 保険外サービスの比較
介護保険と保険外サービスは、同じ“支援”でも目的も範囲も大きく違います。
まずは、その違いを分かりやすく比較してみましょう。
6-1 介護保険サービスと保険外サービスの比較表
| 比較項目 | 介護保険サービス | 保険外サービス(自費) |
|---|
| 目的 | 自立支援・必要最小限の生活サポート | 生活の質向上・負担軽減・家族の支え |
| できること | 身体介護、簡単な生活援助、デイ、ショート、訪看 | 家事全般、外出同行、通院付き添い、見守り、話し相手、スポット利用 |
| できないこと | 家族分の家事、長時間付き添い、娯楽外出、認知症の不安ケア、夜間見守りなど | 内容の制限は少なく柔軟(事業者による) |
| 料金の考え方 | 1〜3割負担で安い。月の上限あり。 | 時間単価は高いが、必要な時だけ使える |
| 柔軟性 | 制度により制限が多い | 時間も内容も自由。30分〜相談可(事業者による) |
| 利用までの流れ | 要介護認定 → ケアマネが調整 | 登録だけでOK。必要時にすぐ依頼 |
| 向いている人 | 基本的な介護ケアを受けたい人 | 在宅介護の“隙間”を埋めたい人、別居の家族、働く家族 |
| デメリット | できないことが多く、柔軟性が低い | 料金が高め、サービス品質の差がある |
6-2 どんな人が保険外サービスを使うべき?
保険外サービスは「毎週使うもの」ではありません。
必要な場面がある人に、必要な分だけ活用することで負担が大きく減ります。
特におすすめなのは、次のようなケースです。
- 在宅介護が限界に近い
一時的に負担を減らす“スポット利用”が効果的 - 認知症の症状が進んできた
ヘルパーではできない見守りや安心の声かけが必要な場面が増える - 家族が働いていて、通院付き添いが難しい
待ち時間の負担が一気に減る - 別居で見守りが難しい
安否確認や訪問型の見守りが安心材料に - 施設入所をすぐに決められない時期
介護がギリギリ持ちこたえられる「橋渡し」になる - 介護認定をまだ受けていない、または認定手続き中の人
介護保険が使えない時期の“つなぎ”としてとても有効
7. えくぼの経験から分かった「賢い組み合わせ方」
在宅介護をしていた頃の私は、
「介護保険のサービスだけでなんとかしなければ」と思い込み、
制度の枠の中だけで頑張ろうとしていました。
でも実際には、
介護保険だけでは足りない部分が少しずつ積み重なり、
心の余裕がなくなっていくのを何度も感じました。
今振り返ると、
“介護保険だけでは支えきれない部分を、保険外サービスで補う” という選択肢もあった
と気づきました。
当時の私はその存在すら知らず、
「制度の中だけでどうにかしなきゃ」と自分を追い込んでいました。
もしあの頃にこの選択肢を知っていたら、
必要な場面だけ“すき間を埋めるように”活用して、
限界を迎える前に心の余裕をつくれたはずです。
7-1 介護保険で助かったこと
介護保険サービスには、在宅介護を続けるうえで助けられた場面も多くありました。
◎ ケアマネさんの存在が大きかった
私の状況を理解し、気持ちに寄り添ってくれる貴重な存在でした。
ただ話を聞いてもらえるだけでも、心の負担が軽くなる瞬間がありました。
◎ デイサービスは、利用できた日は心の余裕につながった
母が拒否していた期間もありましたが、受け入れてくれた時は本当に助かりました。
日中の見守りをお願いできるだけで、家事や仕事に集中する時間が生まれました。
なにより、私自身の心に余裕ができました。
介護保険には制限もありますが、
「使える部分を活かす」ことができた時は、大きな支えになりました。
7-2 介護保険の“限界”を感じた瞬間
ストレスの限界を感じてケアマネさんの事務所へ相談に行ったとき、
「ショートステイを利用してみるのはどうでしょう?」と提案されました。
しかし実際には──
1)ショートステイを受け入れてくれる事業所を探す
2)お試し利用の日程調整
3)ケアマネさんにケアプランを作成してもらう
4)ショートステイ先と契約する
……という手順が必要で、すぐに利用出来るわけではなく想像以上にハードルが高いことを知りました。
そして何より、
母はデイサービスでさえ強く拒否していた状態。
「ショートステイに行ってくれるはずがない」と思った瞬間、
私の気持ちは完全に折れてしまいました。
制度として存在していても、
“実際には使えない場面がある”
という大きな限界を痛感した出来事です。
7-3 保険外サービスの上手な取り入れ方
在宅介護では、
介護保険だけでは埋めきれない“すき間”がどうしても生まれます。
ここでは、当時の自分に教えてあげたい
「無理なく取り入れるコツ」 をまとめます。
◎“お守りとして登録だけしておく”
実際に使わなくても、
「いざとなったら頼れる場所がある」というだけで心が軽くなります。
制度の枠の中だけで頑張ろうとすると、
どうしても自分を追い込みがちです。
登録しておくだけでも、
限界を迎える前に“逃げ道”を残せます。
◎どうしても難しい日だけスポット利用する
通院付き添い、買い物同行、短時間の見守りなど、
“1回だけ”頼めるサービスは心の負担を大きく減らしてくれます。
「今日はちょっと無理…」という日に、
心と体を回復させる時間をつくることができます。
毎週利用ではなく、
本当に必要な日だけ頼れるのが保険外サービスの良さです。
◎認知症ケアの“話し相手”や“安心の見守り”を頼む
母は不安が強くなると、
私に何度も呼びかけてくることがありました。
ほんの10分でも誰かがそばにいてくれたら、
私自身の気持ちにも少し余裕が戻っていたはずです。
介護保険では難しい
「話し相手」「安心のための見守り」も、
保険外サービスなら柔軟にお願いできます。
◎施設入所を決めるまでの“つなぎ”として使う
母の状態が悪化していく中で、
「もう限界かもしれない…
でも、すぐ施設を決めるには心が追いつかない」
という時期がありました。
ショートステイの利用が難しく、
相談できる場所も限られていたあの頃。
短時間の見守りや外出付き添いなどを頼めていたら、
気持ちを整える時間をもっと持てたのではと思います。
8. 最後に
保険外サービスは「高いから使うべきではない」というものではありません。
知っているだけで、介護を続けるための“逃げ道”が生まれます。
あの頃の私が知っていたら、きっともっとラクにできた。
その気づきを、いま悩んでいる方に少しでも届けられたら嬉しいです。

9. まとめ:介護を一人で抱え込まないために
在宅介護は、毎日の積み重ねの中で、
気づかないうちに心の余裕が削られていくものです。
介護保険サービスはとても頼りになる仕組みですが、
対応できる範囲にはどうしても限界があります。
だからこそ、
- 介護保険で「できること・できないこと」を知る
- 足りない部分を保険外サービスで補う選択肢を持つ
- 同居・別居など、自分の家庭に合ったサポートを組み合わせる
この3つを意識しておくことが、
在宅介護を続けるうえで大きな助けになります。
“頼れる場所は、ひとつじゃなくていい”。
介護保険と保険外サービスを組み合わせれば、
在宅介護はもっと柔らかい形で続けられます。
あなた自身の心と生活を守りながら、
大切な人をケアすることができます。
そして何より、
介護をしているあなたが 少しでも安心して過ごせる時間を持つこと が一番大切 です。
「限界かもしれない」と感じた時は、
どうか一人で抱え込まず、
頼れるサービスや人に、そっと寄りかかってくださいね。
介護は一人で抱え込まなくていいんです。
あなたが少しでも軽くなれる選択肢が、必ずあります。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
📘 参考リンク(公式情報)
・厚生労働省「介護保険制度について」


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