認知症が進んでいると聞くと、
どうしても不安な気持ちになりますよね。
施設に親を預けていると、
「今どんなふうに過ごしているんだろう」
「認知症は進んでいないだろうか」
そんな思いがふと頭をよぎることはありませんか?
もし在宅で介護を続けていたら、
その現実を受け止めきれなかったり、
心に余裕がなくて、どう接していいのかわからなくなっていたかもしれません。
この記事では、
・施設に入所したあとの親の実際の様子
・認知症の進行に対する不安との向き合い方
・施設でのケアや職員さんの関わり
・家族としてどんな気持ちで関わればいいのか
について、私の体験をもとにお伝えします。
最近、面会に行くたびに職員さんから
「お母様は少し認知症が進んできているようです」と聞き、
ずっと気になっていました。
また、薬の副作用についても不安を感じていました。
そんな中、半年に一度のケアプランの見直しがあり、
母の現在の状態について詳しく話を聞くことができました。
正直、辛い現実と向き合う場面もありました。
それでも、それ以上に
母が穏やかに過ごしている様子を知ることができ、
私は少し安心することができました。
この記事は
・親を施設に預けていて様子が気になっている方
・「施設に入れると認知症が進むのでは?」と不安な方
・在宅介護に限界を感じ、施設入所を迷っている方
に読んでいただけたらうれしいです。
1.認知が進んでいると言われて感じたこと

「認知症が進んでいるようです」
そう聞いたとき、
胸がぎゅっと締めつけられるような気持ちになりました。
「迷い箸があること」
「ぼうっとしている時間があること」
「職員さんとの会話がかみ合わないことがあること」
ひとつひとつを聞くたびに、
やっぱり進んでいるんだな…と、切なさが込み上げてきました。
入所してから一年以上が経ちます。
ずっと進行しない、ということはないと分かってはいても、
それでも、どうか少しでもゆるやかであってほしい――
そう願わずにはいられませんでした。
2.それでもホッとした理由

そんな母の現実に、切ない気持ちになる一方で、
職員さんがこんなふうに話してくださいました。
「お母様は周りの方に対して怒ったり、大声を出したりすることはありません。
いつも笑顔で、とても穏やかに過ごされています。
誰かが何かをしていると、すぐに気づいて
“私も手伝おうか?”と声をかけてくださるんですよ。
本当に優しい方です。」
その言葉を聞いたとき、
胸の奥がじんわりと温かくなりました。
認知症は進んでいても、
母の“優しさ”や“人柄”は、ちゃんと残っている。
それが何より、私にとって救いでした。
3.ケアプラン見直しで知った職員さんの関わり

ケアプランの見直しでは、
認知症の進行が見られる母に対して、
さまざまな工夫をしてくださっていることを知りました。
母が一人で過ごす時間が増えないように、
職員さんがこまめに声をかけてくださったり、
できることはできるだけ本人にお願いしているそうです。
また、仲の良い入居者さんと一緒に過ごせるように、
席替えなどの工夫もされているとのことでした。
さらに、運動不足にならないように、
施設内の廊下を歩く時間を作ったり、
天気の良い日には外を散歩する機会も設けてくださっているそうです。
ひとつひとつは小さなことかもしれませんが、
こうした積み重ねが、
母の穏やかな毎日につながっているのだと感じました。
4.施設に預けてよかったと思えたこと
この記事を読んでくださっている方の中には、
在宅介護に限界を感じ、施設入所を迷っている方や、
私のように入所したものの、
「このまま認知症がどんどん進んでしまうのではないか」と
不安を感じている方もいらっしゃると思います。
また、
「施設に預けることは本当にいいことなのか」
「親不孝なのではないか」
そんな気持ちを抱えている方もいるかもしれません。
私も、母が入所してしばらくの間は、
ずっと罪悪感を感じていました。
それでも――
面会に行くたびに見る母の笑顔や、
職員さんたちのやさしい声かけ、
認知症の進行をゆるやかにするためのさまざまな工夫に触れる中で、
「ありがたいな」と思うことが増えていきました。
在宅ではとてもできなかったことを、
ここでは自然にしてもらえている。
そう感じる場面が、何度もありました。
そして今は、
「やっぱり預けてよかった」と思えるようになりました。
私が母と穏やかに会話できるのも、
施設にお願いしているからこそだと感じています。
5.思わず笑ってしまった出来事

ケアプランの話が終わり、
母の部屋へ向かっているときに、
ケアマネさんがこんなお話をしてくださいました。
「この間、お母様が夜トイレに行かれたあと、
ご自分の部屋と間違えて隣のお部屋に入ってしまったんです。
職員が探しに行くと、
入居者の方が寝ていらっしゃるそばで、
静かに椅子に座っていらっしゃいました。」
その様子を想像して、思わずくすっと笑ってしまいました。
きっと母は、そこが自分の部屋だと思って入ったものの、
誰かが眠っていることに気づいて、
起こしてはいけないと思ったのでしょう。
だからそのまま、静かにそばに座っていたのだと思います。
職員さんからすると、
「また外に出てしまったのでは?」と
少し驚かれたかもしれませんが…
その話を聞いて、
母らしいな、と感じました。
認知症は進んでいても、
人を思いやる気持ちはちゃんと残っている。
そう思うと、なんだか心があたたかくなりました。
6.まとめ
母が施設に入所してから、
面会の時間に穏やかに過ごせるようになった今、
在宅介護をしていた頃の、暗く苦しかった日々と比べると、
とても穏やかであたたかい時間を過ごせていると感じます。
あの頃は、気持ちに余裕がなく、
母にどう接していいのか分からなくなることもありました。
でも今は、
母と笑顔で会話ができる時間があります。
それは、施設で支えてくださっている方々のおかげだと、
改めて感じています。
この記事が、
施設入所に不安を感じている方の、
ほんの少しでも安心につながればうれしいです。


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