認知症の介護では「怒ってはいけない」ってよく言われますよね。
でも、実際に毎日向き合っていると、怒ってしまうときもあります。
今日は、そんな私の正直な気持ちを綴ります。
私の母は要介護1です。
最初は「最近ちょっと物忘れが多くなったなぁ」という感じでした。
でもだんだんと、財布をどこにしまったのか分からなくなって、探すことが増えていきました。
一緒に探すこともよくありました。
「なんでこんなところに!?」と思うような場所――押入れ、冷蔵庫、ベッドの下から見つかることも。
最初は笑って済ませていたけれど、
そのうち母は「あんたが隠したんやろ?」「全部取り上げたんやろ!」と怒り始めて…。
いわゆる「物取られ妄想」が始まりました。
本やネットでは、「認知症の人を怒ってはいけない」とよく書かれています。
私も最初は、「病気のせいなんだから」と自分に言い聞かせて、何とか我慢していました。
でも、毎日のように財布を探し、疑われ、怒鳴られると……我慢の限界がきます。
「わたしが取ったりするわけないやん!なんでそんなこと言うの!?」
つい言い返して、母と口論になることもしょっちゅうでした。
そして一番腹立たしいのは、怒るだけ怒ったあと、母がケロッと何事もなかったようにいつもの母に戻ること。
私は怒りが収まらず、外の空気を吸いに行くこともよくありました。
でも帰ってくると母は、まるで何もなかったかのように
「黙ってどこに行っとったん?心配しよったよ〜」と笑顔で言ってくる。
「はぁ???」……もう、ついていけませんでした(笑)
ネットではよく専門医や介護士の方などが
「怒っちゃダメ」「穏やかに対応しましょう」とアドバイスされているけれど、
それを読むたびに「それ、本気で言ってる?」と思ってしまいます。
もし自分の親が毎日のように疑って怒鳴り続けたら、怒らずに我慢できる?
それを想像した上で言っているのかな…って。
ちょっと辛口かもしれないけれど、これが今の私の正直な気持ちです。
介護者だって人間です。
我慢にも限界はあるし、感情がこぼれてしまう日があっても当然です。
私は、「怒ってしまう日があってもいい」と思っています。
もし今、同じような経験をしている方がいたら――
どうか、「怒ってしまった自分」を責めないでくださいね。
私もそうだったし、きっと他にもたくさんの人が同じ思い・経験をしていることです。
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